ごあいさつ
株式会社 神田育種農場は、奈良県農事試験場(現奈良県農業研究開発センター)の技師として、日本の一代交配スイカ育種に大きく貢献した神田武(初代)により、1951年(昭和26年)に創業いたしました。
以来60余年、スイカ・メロン・キュウリ・カボチャ・台木等のウリ科野菜専門種苗メーカーとして、優良品種の育種開発・生産・販売・輸出に努力してまいりました。
今後も、国内外の生産者・種苗業者・流通業者・消費者の皆様からのご期待に応えられる、作りやすくおいしい品種の育成・普及に務めてまいります。
会社概要
社名 |
株式会社 神田育種農場 |
所在地 |
〒634-0006 奈良県橿原市新賀町262
Tel:0744-22-2603 Fax:0744-22-9073 |
代表者 |
代表取締役 神田 稔 |
所属団体 |
一般社団法人 日本種苗協会 |
創業 |
1951年(昭和26年) |
設立 |
1964年(昭和39年) |
資本金 |
2,000万円 |
事業内容 |
うり科野菜(スイカ、メロン、カボチャ、キュウリ、台木等)種子の育種(品種改良)、生産、卸売、通信販売、輸出入 |
会社沿革
- 1927年(昭和2年)
- 広島県出身で鳥取高等農林専門学校(現・鳥取大学農学部)を卒業した神田武(初代)が奈良県農事試験場(現・奈良県農業研究開発センター)に赴任。竹崎嘉徳博士の指導の下、研究の中核として、スイカの品種改良、特に、日本最初の一代交配種(ハイブリッド)スイカである「新大和(しんやまと)」や「黄大和(きやまと)」「旭大和(あさひやまと)」「大和(やまと)クリーム」等、数々のF1新品種の育成、栽培技術指導、品種の普及、植物遺伝学研究に大きな足跡を残す。1928年(昭和3年)、奈良県のスイカ作付面積は1,300haを越えた。

(写真手前中央が神田武)
「(西瓜品種改良事業の)卓越した計画性、先見性、実行力、試験結果の迅速な対応等、現在、我々が見習うべき点が多くある。特に、僅か4年間で純系淘汰法を完了し、その成果を世に出すと共に、年月のかかる育種も同時に開始して数年で成果を残し、採種計画を立てて実用化を迅速に行い、当時のスイカ栽培者に多くの利益をもたらしたことは特記すべきである。なお、一代雑種の実用化は当時の園芸界、育種界において学問的にも高く評価されたことも付け加えておかなくてはならない。」
久富時男『大和の農業技術発展史』奈良県農業試験場百周年記念誌(1995) P.34
元大阪府農事試験場技師で多くの著書を持つ藤井平司氏は、『栽培学批判序説』(農山漁村文化協会)1980において、「”スイカの神田”と農家の人に神のように仰がれていた人」P.172と神田武を述懐している。

発行:1949年(昭和24年)1947年(昭和22年)
- 昭和21年にニューブリテン島から復員後、神田武はタキイ種苗株式会社長岡研究農場に勤務。育種を続けるとともに、同社の園芸専修学校(現・タキイ研究農場附属園芸専門学校)で教鞭をとる。アブラナ科野菜の育種で世界的な業績を挙げた兎長春博士(前農場長)とも親しく交流する。昭和24年には「育農シリーズ第一巻」として『西瓜の栽培技術』を「育種と農藝社」より出版。
- 1951年(昭和26年)
- タキイ種苗株式会社退社後、神田武は奈良県高市郡八木町(現・奈良県橿原市南八木町)に神田育種農場を開店。種苗の小売並びに卸売を始める。研究農場も保有し、スイカ、キュウリ、メロンなど、各種野菜の育種や採種も並行して行う。
- 1964年(昭和39年)
- 株式会社神田育種農場を設立。
- 1971年(昭和46年)
- 神田武(2代目)社長就任。
(一社)日本種苗協会理事、同協会技術研究部会会長を2期務め、その後、同協会奈良県支部支部長に就任。
- 1975年(昭和50年)
- 橿原市新賀町に小売店舗「神田種苗センター」が開店。
- 1977年(昭和52年)
- 奈良県桜井市に中央研究農場を開設。
- 1979年(昭和54年)
- 神田武(初代)、『スイカ繁盛期・昭和5年奈良』(NHK教育テレビ)に出演。
- 1981年(昭和56年)
- 奈良県橿原市新賀町に新社屋が完成。
- 1984年(昭和59年)
- 神田武(初代)、『明るい農村―昭和5年 産地間競争事始め 夏をよぶスイカ』(NHK大阪放送局)に松井歸一氏(株式会社松井農園)とともに出演。
- 1985年(昭和60年)
- 神田武(初代)逝去。
- 1995年(平成7年)
- 神田武(2代目)逝去。
神田稔、代表取締役に就任。
- 2011年~2015年(平成23年~27年)
- 日本種苗協会奈良県支部支部長。
- 2013年(平成25年)
- 南新倉庫完成。
- 2016年(平成28年)
- (一社)日本種苗協会・監事に就任。
弊社育成品種は、創業より、「全日本そ菜原種審査会」(現「全日本品種審査会」)等において、
農林水産大臣賞をはじめとする数々の賞を受賞している。